山寺へ |
宿泊した作並温泉岩松旅館の露天風呂へ降りる階段です。露天風呂は四つあり、それぞれ源泉が違う珍しい温泉です。それに何と混浴風呂です(女性専用の時間帯もあります)。
夜に行ったら、外人夫婦と老夫婦が入浴していました。
1796年に開湯したといいますから、なかなか歴史のある温泉ですが、昔の趣が残っているのはこの階段と渓流沿いの露天風呂だけになり、宿泊施設は大きなホテルになってしまいました。昔の施設の写真と模型が展示してあったので、従業員に「これを壊してしまうなんて、もったいないですね」と言うと、「私もそう思います。ホテルの建設ブームに乗って、建て替えてしまったのですけどね」と言い、蔵の跡を見せてくださいました。
蔵があった場所の入り口で、写真を撮ってもらいました。部屋には太い梁が一部残っていましたが、やはりまったく別の新しい部屋になっていました。
岩松旅館の宿泊した部屋からの眺めが素晴らしく、自然林が色付き始めて美しかったです。渓流には天然のイワナがたくさん泳いでいました。
この5日間で1.5Kgも太ってしまいましたが、美味しい朝食をたくさんいただき、9時5分の送迎バスに乗って作並駅まで行きました。
のんびりした駅員さん
作並駅には女性の駅員さんが一人いるだけです。9時25分発の山寺へ行く切符を買うために売り場に並びました。私の前には外人さんがいて、外人さんは9時39分発の仙台行きに乗る予定ですが、まだ時間があるとのんびりしたやりとりをしています。22分になっても、まだ終わりそうにないので私はイライラしてきました。
さっちゃんは売店で面白いカルタを見つけました。『明るい夫婦いるかあ?』『ん、おいらがライオン』『ママがわがまま』等々、上から読んでも下から読んでも同じになるカルタです。
「これも買ってよ」と、渡されたのですが順番がきません。すると土地の人が、「代わりに支払ってあげます」と、手助けしてくれました。「これ、包むのは?どうするの?」と土地の人は駅員さんに大きな声で訊きました。しかし、駅員さんは外人さんとのやりとりで返事もしません。
とても焦りましたが、何とかぎりぎり間に合いました。
山寺へ
山寺の駅に着くと、目の前に切り立った山があり、岩にへばりつくようにお寺が見えました。平安時代に慈覚大師により開かれたお寺で、芭蕉が「閑かさや 岩にしみ入 蝉の声」という句を詠んだことでも有名な場所です。
1015段の石段があり、往復で約1時間半から2時間かかるそうです。10時にに出発し、11時56分発の仙台行きの電車に乗る予定なので、少し急ぎ気味に歩きました。
たくさんの参拝者が石段を登っていましたが、軽快に追い越し、写真を撮ったり、参拝したりしながら進みました。
結局、往復で1時間かかりませんでした。時間に余裕ができたので、対面岩という名前の(大きな岩の横にある)茶店で生麩ずんだ餅を食べたり、さっちゃんが絵はがきを買って孫に手紙を書いたりしました。
楽しい5日間でした。明日からまた日常の生活が始まります。