2017年 10月 30日
民主主義が危ない! |
来年まで国会で実質の審議が無いだって?
8月3日に発足した第三次安倍改造内閣は、各閣僚の所信を語らないままでしたが、11月に第四次安倍内閣が発足します。期間は11月1日から8日までの予定で、その間に連休やトランプ大統領の訪問があるため、安倍総理の所信表明や質問等は無く、ただ総理大臣の指名選挙をするだけで、来年まで実質の国会審議をしないというニュースをあちこちで見ました。私はそれはフェイクニュースだと思ったのですが、どうやら本当らしい。 野党は憲法53条により、臨時国会の召集をずっと求めていたのですが、安倍内閣は憲法を無視し続け、突然に臨時国会を召集したと思ったら、冒頭に解散し、質疑応答を拒否しました。そんな状態ですから、来年まで審議しないというのはフェイクニュースではないかと疑い、私には信じられないことなのです。
えっ?野党の質問時間を減らすだって?
そして、自民党が野党の質問時間を大幅に減らすことを検討中だというニュースが流れたのも、これも悪い冗談ではないかと私は思ったのですが、これも本当らしい。NHKのニュースで菅官房長官が、議席数で配分したらいいということを話している姿を映していました。どうやら国会審議をするかどうかとか、質問時間の配分について野党と駆け引き中のようです。
今日は図書館に行って、新聞を読んだのですが、読売新聞は与党を応援する立場で、自民党の若手議員が昨年は一度も質問することが出来ず、地元に帰ると「仕事をしているのか」と批判されると、悲痛な叫びを記事にしていました。これだけ読むと、議席数で質問時間を配分するのも仕方のないことかと思えるのですが、野党の立場については全く記事に書かれていませんでした。
もともと法案や予算案は、与党が十分に審議し、与党として賛成になった後で国会に提出されます。野党は国会で初めて説明を受けて議論するのですから、質問時間の配分が野党中心となるのは当然のことです。麻生内閣の時は、野党6対与党4の配分でしたが、自民党が野党となった時に自民党の求めで現在の野党8対与党2という配分になり、それが現在に続いています。そんな与党2という配分でも質問時間が余って、般若心経を唱えて時間を潰した自民党議員がいたくらいです。
安倍総理は「丁寧に説明します」とか「謙虚に」とか口では国民に受けることを言いますが、やっていることは独裁的で横暴です。衆議院も参議院も与党が2/3を超える議席を持ってしまい、これからは与党の思い通りになんでも法案を通すことが出来るようになりました。そして、さらに野党の口を封じようとしているのです。もし自民党案が通れば、共産党の実もん時間が10分、社民党は3分になってしまうとか。首相が長々と質問の趣旨をそらして答弁すれば、10分や3分はあっという間です。
日本の民主主義はこれからどうなっていくのでしょうか。日本が「美しい国」ではなく、腐敗しつつあるように思えてなりません。
by good_natsume
| 2017-10-30 22:00
| 時事問題